アイコ
- パパ、おはよう
マモル
-
アイコ、おはよう
あー、昨夜は飲み過ぎた
アイコ
-
パパ、どうしたの?
昨夜もお酒飲んで、帰りが遅かったの?
マモル
- ああ、翌日が休みだと思うと、ちょっと気が緩んじゃって、危うく終電に乗り遅れるところだったよ。
ノリコ
- じゃあパパ、朝食はどうする?、食べられる?
マモル
- あまり食べたくないけど、昨夜の〆にお茶漬け食べるのを忘れたんだよな、あれがないとどうも気が収まらないけど、もう時間がないからって、急かされてさー。
ノリコ
- じゃあ、お茶漬けで良いのね。
マモル
-
はい、それでお願いします。
って、あれ~、もうできちゃったの?。
なんだもう作ってたんじゃん
ノリコ
- 嫌なら私がいただくから、良いわよ。
マモル
- とんでもない、とんでもない、はい、いただきます。
ノリコ
-
そう言えばさ、パパ覚えている?
昔、お茶漬けとかお吸い物のパッケージに浮世絵のカードが入っていたでしょう。
マモル
-
はいはい、覚えてますよ。
安藤広重の「東海道五十三次」の浮世絵ね。
一時期集めててんだけど、片付けられないから、どこに行ったのかいつも分からずじまいだったよ。
アイコ
-
ねえ、その安藤広重って誰?
「東海道五十三次」の浮世絵って、歌川広重じゃないの?
マモル
-
アイコ、妙なことを言うねー。
「東海道五十三次」と言えば、安藤広重。江戸時代からそうだよ!。
けど、「広重」は同じだな?!
アイコ
- だって、学校で歌川広重って習ったよ。
マモル
アイコ
ノリコ
- 同一人物だけど、教科書に載っている名前が変わったのね。
マモル
-
あ~あ、また歴史教科書の書き換えに悩まされたのか~。
まったく、おちおちとお茶漬けも食ってられないよ。
<解説> 本名は安藤鉄蔵。「安藤」は本姓、「歌川」は画号。 本姓と画号を組み合わせて呼ぶのは不適切で、本人も「安藤広重」とは名乗っていなかった。 「広重」は師匠の歌川豊広から一字をもらい、与えられた名前だった。 <Wikipedia「歌川広重」より> |